HOME >> 診療科のご案内 >> 機能神経外科

診療科のご案内

機能神経外科

宮城 靖(部長)かいづか通信
宮城 靖(部長)
専門分野
  • 不随意運動一般の包括的治療、パーキンソン病、ジストニア、振戦(ふるえ)
  • 難治性疼痛の外科治療
  • →詳しくはこちら
出身医局
九州大学脳神経外科
資格および認定
  • 日本脳神経外科学会専門医
  • 日本定位・機能神経外科学会機能的定位脳手術技術認定医
趣味
  • 勉強(なんて言ってみたい…)
  • 愛猫と遊ぶこととNHK鑑賞(ほんとはNGK鑑賞)
一言コメント
  • 納得のいく説明と、安心・安全・正確が第一の治療を心掛け、新しいものはどんどん取り入れたいと思っています。
  • ときには一緒に病気と闘い、ときには病気と上手に付き合いながら、より楽しく充実した生活を送るために頑張りましょう。

診療内容

特色
機能神経外科は、パーキンソン病ジストニア、ふるえなどの不随意運動疾患や、難治性のいたみなどの機能的脳疾患の治療を行う脳神経外科の一分野です。薬剤治療、理学療法はもちろん、脳深部刺激療法(DBS)や脊髄刺激療法(SCS)、大脳運動野刺激療法(MCS)、迷走神経刺激療法(VNS)、バクロフェン持続髄注療法(ITB)など電気刺激装置や薬剤ポンプを体内に植込み神経機能を調節する各種バイオニック医療、ボツリヌス毒素(生物製剤 ボトックス)注射療法などを駆使し、包括的な治療を行います。

※年に4回くらいのペースで脳深部刺激療法手術説明会(133KB)を開催しています。お気軽にご参加下さい。

診療時間は約15分を目安にしておりますが、病状の変化が大きい患者さまによっては長くかかることがあるため、予約時間が大幅にずれ込んだり順番が前後したりすることもありますのでご了承下さい。
DBSを検討中の患者さまへ
DBS手術には、安全性と確実性の両立が求められます。短時間に手術を終了できても、電極を植込んだ場所が治療に有効でなければ精神症状など副作用だけが生じ、治療として全く意味がありません。有効な部位に植込んでも脳内出血を起こせば後遺症を残すことがあります。そのため術者には、病気と手術、DBSに対する十分な理解と技能そして経験が必要とされます。またDBSを受ける患者さまも、これらをよく理解した上で手術を受けるか否かを決定して頂く必要があります。治療は医師と患者さまの共同作業です。

※手術を受けた方がよいかどうかのセカンドオピニオンにも応じますのでご相談ください。
DBSを受けた患者さまへ
DBSは器械を植込んで終わりという治療ではなく、むしろ植込んだ後の刺激条件や薬剤の調整が重要です。DBSは薬剤と同様、病気のものを治す治療ではありません。その症状を緩和し、生活の質をより高めるための治療です。また手術を受けた患者さまは病状の変化に一喜一憂することなく、根気よく、上手に病気と付き合って頂きたいと思います

※当院でDBS手術を受けられた方はもちろん、他院で受けられた方の調整や電池交換にも応じますので、お気軽にご相談下さい。
パーキンソン病に対するDBS(視床下核刺激療法)
パーキンソン病には運動症状と非運動症状があります。それぞれが病気本来の症状であったり、長期の薬剤使用による結果であったりします。薬剤治療に限界を感じるようになった時、DBSはとても強力な武器になりますが、万能ではありません。DBSで解決できる症状、解決できない症状、かえって悪化する可能性がある症状があります。たくさんある症状のうち、何に一番困っているのかを明確にする必要があります。詳しくは担当医へご相談下さい。
ジストニアに対するDBS(淡蒼球刺激療法)
ジストニアは、自らの意思とは反する筋緊張により「手足を動かしにくい、体が捻れる」などの症状を呈する疾患群で、種々の原因が混在しています。特に全身性の場合、薬剤が全く効かない患者さまが多くいらっしゃいます。DBSは一部の全身性ジストニアに非常に有効ですが、いまだなお、その効果は患者さまによって一定しません。DBSを安全・確実な治療法に完成させるべく、厚生労働省科学研究費補助金難治性疾患克服事業に参加し「ジストニア脳アトラスによる淡蒼球内節機能異常の検索と新規ターゲッティング法の確立」研究班(研究代表者)を統括しています。
ふるえに対するDBS(視床刺激療法)
ふるえには数十年も前から視床凝固術が行なわれており、その有効性は確立されておりました。現在は凝固術ではなく、器械を植込むDBSが主流です。凝固術は「破壊」であるため、副作用が生じやすく残りやすいという欠点があります。一方、DBSは「破壊」を必要とせず、手術後に調整することにより、副作用を生じずにふるえを抑える条件に設定します。刺激に対する「慣れ現象」を防ぐため、上記(視床下核や淡蒼球)とは異なり、就寝中にはリモコンで刺激を切ることをお勧めしています。
痛みに対するSCS(脊髄刺激療法)
薬剤抵抗性の痛み、なかでも神経に原因があり痛みを引き起す場合に有効です。脊椎を手術した後も頑固に痛みだけが残る場合、あるいは痛む場所が脊椎病変部と合致しないため治療できないと言われている場合、脳卒中の後に半身が痛むようになった場 合、足の動脈硬化など血液循環が足らずに痛む場合など、さまざまな痛みに用いられます。まずは試験刺激で有効かどうかを実際に体感して頂いた後に植込みますのでとても安心です。

※まずは「痛み外来」にご相談下さい。
てんかんに対するVNS(迷走神経刺激療法)
国内のてんかん患者数は約20万人で、そのうち約30%は薬物療法の効果がない難治性てんかんです。外科治療でてんかん焦点を切除できる場合は、外科治療が優先されます。しかし外科治療の適応とならない場合(脳全体に原因がある、てんかん焦点が同定できない、てんかん焦点が複数存在するなど)や、なかには外科治療後も発作が治まらない場合などに、発作頻度を減少させる効果があります。頸部の小さい切開で迷走神経刺激電極を植込みます。
痙縮に対するITB(バクロフェン持続髄注療法)
痙縮は筋肉に力がはいりすぎて、動きにくかったり、勝手に動いてしまう状態です。脳卒中や脊髄損傷などが原因で、片麻痺・歩行障害などにともなって生じてきます。麻痺にともなう痛みに対しても有効といわれています。まずはバクロフェンを脊髄腔内に注入して効果を判定し、この治療が有効かどうかを、実際に体感して頂いてから治療に移ります。小さい範囲の痙縮の場合は先にボトックス治療を検討します。